融資の借り換え・借り増しは経営を見直すタイミングでもある

アベノミクスの効果もあってか、大企業はもとより中小企業も一時期ほどの厳しさではなくなったと感じることが増えました。

もっとも、全ての企業・全ての人でというわけではないので引き続き厳しい現状であることは間違いありません。

また、実質GDPが下がっているように、良くなったと感じられるのも部分的・一時的です。

むしろ、先行きの不透明さは増している気がしています。

その中で銀行からの融資について少し触れたいと思います。

財務的な話で言うと、借入は無い方が良いです。
利息は払わなくていい、景気が悪くなった時の銀行の貸し剥がしのリスクもない。

ただ、借りることが悪いことではありません。
運転資金のため、設備投資のため、資金繰りの安定化のため等、
借入を行うことで企業の維持、業績の改善等が見込まれるのであれば積極的に行うべきです。

私自身は堅実と言われる方なので極力借入をしないでうまく回すほうですが、
必要を感じたらすぐに借入を行いますし、
借入を行うことで可能になる事業展開は大いにありますので、
アドバイスをする際、借入という選択肢は常に持っています。

ただ、企業を存続させることが大前提とはいえ、
ひたすら借り換え・借り増しを行うことにはあまり賛同できません。

このような方は気がついたら融資残高が増えているだけで、
資金繰りの改善のメドも立たず、ただ時間が経過し、融資残高が増える、
そのような状態が続きます。

常にアドバイスを行う際に言っていることですが、
借りる・借りないの問題ではなく、今後どうするのか?の問題だと。

借りて、会社を存続させられれば、改善するメドを立てられるか。
売上は伸ばせるのか? 利益を出すことは可能なのか?
社員は守れるのか? そして、社長は幸せになれるのか?
それを常に考えています。

それがなく、ただ漫然と会社を残すためだけの融資であれば、
むしろ会社を畳むことすら検討した方が良いと言う時もあります。

業績が改善しなければ、いずれどうやっても融資を返しきらなくなる、
首が回らなくなるだけだからです。
そうであれば、決断は早いほうがまだ傷は浅くて済むからです。

とはいえ、経営をサポートする立場として、安易に会社を閉じましょうとは言いません。
会社を存続させるだけの業績改善を必死になって一緒に考えたいから、
「ただ会社を残すだけなら閉じましょう」と言うのです。

借入は一時的な資金と、将来的な返済義務がセットになっています。
経営者の仕事は常に先を見通すことです。
大変で目の前しか見えなくなることもありますが、
先を見れなくなったら、その時点でその会社の未来はなくなってしまうかもしれません。
融資を受ける・借り換える・借り増すのはその一つの分岐点だといつも感じさせられますね。

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