マクドナルド380億円の巨額損失に見る顧客ニーズの変化

日本マクドナルドホールディングスは16日、2015年12月期の連結最終(当期)純損益が380億円の赤字になる見通しだと発表。

前期の218億円の赤字を埋めるどころか損失を大きくしてしまう結果となった。

主な原因は昨年の消費税増税に加え、昨夏の消費期限切れ鶏肉問題と今年に入ってから相次いで発生した異物混入問題で客離れが進んだとのこと。

対策として、今年中に不採算の131店舗を閉鎖するほか、本社社員を中心に100名の希望退職社を募る予定。

合わせて、社員の減給も発表しており、経営体制の立て直しを図る予定である。

しかし、問題はこれだけではない。
この一年のマクドナルドは
「新商品がパッとしない」
「店舗のレイアウトが狭苦しくなって行きづらくなった」
「クーポン使いづらい(どの組み合わせがお得かわかりづらい)」
等の声も聞こえる。

つまり、先の安全性の問題と合わせて、材料、商品、店舗それぞれの面で
顧客のニーズとマッチしない方向性に進んだ一年だったと言える。

「ファーストフードと言えば」のマクドナルドであったが、
安価な価格設定と、商品の提供スピード、合理的で大人数を収容できる店舗レイアウト等、
まさにファーストフードの良さを全面に押し出した経営戦略が功を奏してきた。

しかし、それを見直す時期が来ていると言わざるを得ない。
それは数字の面からも明らかである。

昨年は同じような例でファミリーマートの食肉偽装問題などもあり、
「安ければいい時代」から「最低限の品質は求められる時代」「安全性の求められる時代」へと
推移してきたことが伺える。

つまり、「安いだけ」では如何にファーストフードでも満足されない傾向が見て取れる。

こうなると価格勝負で成果を上げてきた会社にとってはツライ状態となる。

しかし、今必要なのは「顧客のニーズを掴み・応えること」である。

昨今の風潮としては「安いけど品質に不安なものを買うくらいなら、多少高くても安心できるものを買う」という風潮が強くなった。

これに対してマクドナルドとしては多少の値上げをしてでも、
まずは商品の品質確保を行うべきではないか?と私は思う。

私の周りのマクドナルドに行かなくなった人たちも口々に同じことを言う。

「もう少し高くてもいいから、安心して食べられるものを食べたい」と。

安さがウリのマクドナルドが価格をあげたら、客が来ないのではないか?
このような懸念はもちろんある。

しかし、高級路線を取れということではなく、最低限現代の顧客層が求める品質を確保できない限り、「安くてもいかない」と足を遠のけている顧客を呼び戻せないのである。
それはどれだけ値下げやお得感を出しても同じである。

今顧客に求められているもの、今顧客が求めるものに応えられるか?

マクドナルドの勝負の一年になりそうである。

私も学生時代からずっとマクドナルドによく「行っていた」人である。
早く「マクドナルドがあるから入ろう」と思えるマクドナルドを取り戻してほしいと願っている。

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